PMDAは、2013年3月27日に「EDC管理シート」を発表いたしました。EDCを使用した製販後使用成績調査等に適用されます。EDCに関する査察は、治験を中心として2009年頃から開始されてきましたが、製造販売後の使用成績調査等でも、いよいよ本格的な査察が実施されることとなりました。「EDC管理シート」は、これまで適合性調査 (査察) で使用してきた「EDCチェックシート」を置き換えるもので、事前提出資料として、PMDAに提出が義務付けられました。「EDC管理シート」では、GPSP (GCP) 省令に準拠することはもとより、ER/ES指針に対応することが強く求められています。「EDC管理シート」の記載方法は難解です。規制当局の意図を良く理解し、適切かつ正確に記載しなければなりません。 2012年の夏には、あるEDCシステムの不具合が発見され、再審査に支障をきたすというような事態が発生しました。今後、EDCシステムを導入する際、ベンダーオーディットを実施することや、CSVの厳重な実施は必須です。規制当局は、EDCの安易な運用により今後のEDC推進に悪影響を及ぼさないように慎重に経験を積んで 進めていくよう、要請をしています。 EDCを利用することによって、調査票を電子化し、電子CRFを原本とすることができますが、 規制当局が持つ多くの懸念を払拭しなければ、電子CRFの原本化はリスクとなります。 EDCを利用した治験・製造販売後調査の品質および品質保証を行うためには、これまでの紙ベースの手順書以外に、 多くの手順書の作成・改訂が伴います。
#EDCシステム導入後の製造販売後調査は、どのように変わるのでしょうか。
#またCROやベンダーを使用する際に、どういった役割を分担し、それぞれがどのような手順書を作成すべきでしょうか。
#バリデーションについては、誰がどの程度実施し、どのような記録を残すべきでしょうか。
#EDCシステムをこれから導入する場合、いったいどうやって、どのシステムを選べばよいのでしょうか。
#ベンダーオーディットは、どのタイミングでどうやって実施し、どのような記録を残すべきでしょうか。
「EDC管理シート」では、多くの手順書の作成が求められています。EDC管理シート対応のための手順書は、すでにEDCを運用してきた企業でも整備しておくことが必要です。
これらの手順書は、すでにEDCを運用してきた企業でも整備しておくことが必要です。
本講座ではEDCを利用する製造販売後調査において留意すべき事項をはじめ、「EDC管理シート」の記載方法や査察時に規制当局から指摘を受け ないために実施しなければならない事項を解説します。さらにCROやベンダーが作成すべき手順書、医療機関側に対して対応準備を依頼しておかなければならない事項についても解説します。
手順書に関しては、実際のサンプルを配布し解説をいたします。