既存事業から見た場合、医療機器・ヘルスケア機器等の事業参入には、医療部門の特殊性や、人脈形成の難しさ、難解で付き合いにくい薬事法、PLリスクなどの問題が横たわっており、難しそうに見える傾向があるようですが、事業開発や物つくりは、分野に依らず、共通の部分がほとんどで、いくつかの留意点を確認、その分野に要求される条件をクリアすれば、他の分野より難しく危ないものではないことは明らかです。
本講座では、医療機器やその関連部材・材料市場の現状と今後の展望、医療機器/ヘルスケア機器として最終製品を設計・開発することになった際や医療機器メーカーへ部材・材料を提供することになった際の規制の捉え方、対応方法、薬事法などの医療機器市場参入に関連する規制動向など、化学・エレクトロニクス技術者が医療機器メーカーと取引する際や医療機器市場に向けた製品開発を手掛ける際に懸念される事項について取り上げ、その基本的な考え方と、対応方法について明らかにしていきます。
- はじめに
- 日本と世界の医療・医療機器事業の現状
- 材料・関連部材・製品市場の現状と展望
– 付加価値は何によって決まるのか -
- 医療機器・ヘルスケア機器と従来事業との相違は?
– その本質を考える -
- 成功確率の高い効率的医療事業参方法は?
– 受講者限定 未公開 -
- 薬事法、PLなど規制の実像を知る
– 規制ではなく開発ガイドラインと考えると? -
- エクセレントカンパニーなら言い訳は言わない
– みんな同じ情報と資源を使っている -
- 事業参入の基本的留意点
- 真の参入障壁は何か
– 法、PL,人脈、販売、情報、設計評価力? -
- 情報入手と基礎学習
– 言葉が通じてこそ -
- 開発成否と情報の質
– 不可欠な現場情報 -
- 医療人脈の構築方法
– 医療人脈は誰でも作れる -
- 情報入手の原則
– Give&Takeそれで貴方は何を与える -
- 情報提供と権利化
– 権利化は連携と事業促進の重要な道具 -
- 事業の基本設計
– 『登攀目標』の無いエベレスト登頂はない -
- 商品群の設計
– 顧客の便利さから見ないものは『押し売り』 -
- 設計開発の設計
– 開発を設計しなければ、ゴールに着かない -
- 販売と開発の関係
– 商品が出来て販売を考える。『泥縄開発』 -
- 品質保証の設計
– 品質保証能力は企業の技術管理品質 -
- 医療機器・ヘルスケア製品の設計開発と法規制
- 薬事法との付き合い方
– 薬事法は難しくない。催眠術を解け -
- 規制を受ける範囲と対応法
- 製造販売承認申請と認証
– そのあらましと効率的な対処法 -
- 業許可の構造と必要用件
– 良好な製造業者なら当たり前でしかない -
- 医療機器事業の指針とGXP
– 知れば当たり前のルール -
- QMSとISO-13485と設計管理
– 必要性と対応の考え方 -
- ISO-14971とリスクマネジメント
– 受ける仕事とリスクマネジメント能力 -
- 性能評価とGLP,GCP
– 『貴方、それ、人体実験では?』 -
- PLの考え方
- 医療・ヘルスケアーのPLリスクの実態 現実を見よ
– 品質保証部は勉強不足? -
- PLPの大原則
– 絶対に『嘘』を許容しない事。『針の一穴』 -
- PL担保能力と役割分担
– 情報や最終仕様をコントロールできますか -
- 重要な契約能力
– 論理的に不可能なことは受け入れない -
- ドキュメント管理とPL
– 文書は最も証明しやすい『製品欠陥』 -
- 承認書/添付文書/カタログ/契約書
– 文書の役割と関係を確認する -
- 販売の考え方
- 医療機器・ヘルスケア製品の販売の特長
- 健保がつかないと売れないか?
– 百年一日の考え方だけでは古すぎる -
- DPCなど大きく変化した支払制度
– 何が顧客 (医療機関等) に利益をもたらすか? -
- 商品・サービスは顧客と作るもの
- 出口からの事業開発は当たり前
- 販売部隊を養うだけの商品群はあるか
- 参入分野ごとのケーススタディー
- 製造業への部材・材料提供
- 製品・半製品等委託生産
- 最終製品の設計・開発
- 成功のための考え方
- その仕事やる価値ありますか
- 成功の要因KFSは何か?
- 途中で止めるから失敗になる
- 出口から開発設計を行う
- 人の行く裏に道あり花の山
- 顧客視点から製品事業設計
- 成功が見えるまで考え抜く
- 自ら大きな輪を描き自らは
- 終わりに
- 成功事例から考える