本講座では、これから超臨界二酸化炭素利用技術を始めようとする技術者・研究者を対象に、超臨界二酸化炭素に関する基礎事項 (溶媒特性やその測定法・計算法など) ならびに高圧装置の設計・製作に必要な基礎知識について解説する。
さらに、超臨界二酸化炭素を利用した応用技術として、分離精製、材料製造 (微粒子創製、薄膜創製、乳化技術、高分子加工など) 、分析、エネルギー媒体への利用、殺菌などの研究成果について概説する。
- はじめに
- 超臨界二酸化炭素の基礎事項
- 超臨界二酸化炭素とは
- 超臨界二酸化炭素研究の歴史と現状
- 超臨界二酸化炭素のミクロ物性
- 超臨界二酸化炭素の溶媒構造
- 二酸化炭素の溶媒構造と色の関係
- 超臨界二酸化炭素のマクロ物性
- 超臨界二酸化炭素の平衡物性とその計算法
- 平衡物性の特徴
- 状態図 (pT関係・pvT関係)
- エンタルピー
- エントロピー
- 熱容量
- 音速
- 平衡物性の計算法
- pT関係
- pvT関係
- エンタルピー
- エントロピー
- 熱容量
- 音速
- 超臨界二酸化炭素の輸送物性とその計算法
- 輸送物性の特徴
- 輸送物性の計算法
- 超臨界二酸化炭素+固体溶質系の物性
- 超臨界二酸化炭素+固体溶質系の平衡物性
- 二酸化炭素+固体系の相平衡
- 超臨界二酸化炭素に対する固体溶質の溶解度 (超臨界二酸化炭素+固体溶質の固気平衡)
- 共溶媒 (エントレーナ) 効果
- 超臨界二酸化炭素+固体溶質系の平衡物性の測定方法
- 超臨界二酸化炭素に対する固体溶質の溶解度の計算方法
- 超臨界二酸化炭素+固体溶質系の輸送物性
- 超臨界二酸化炭素を利用した技術で用いる装置-装置の構成とその製作-
- 実験装置の種類
- 実験装置の要素 (容器・配管・継手・バルブ・圧力計等)
- 実験装置の例
- 関連法規 (高圧ガス保安法)
- 超臨界二酸化炭素を利用した応用技術
- 分離精製技術
- 超臨界二酸化炭素抽出
- 超臨界相吸着分離
- 逆行析出分離法
- 超臨界二酸化炭素洗浄 (精密機械の洗浄,クリーニングなど)
- 材料製造技術
- 超臨界二酸化炭素を利用した材料製造技術の種類
- 応用例-微粒子製造 (薬物・化粧品の微粒子創製) -
- 応用例-薄膜製造 (有機薄膜創製,金属薄膜創製,めっき技術) -
- 応用例-乳化技術 (エマルション分散相の微粒化) -
- 応用例-その他 (高分子成形加工,高分子の発泡,乾燥,染色,高分子・繊維の表面加工,塗装) -
- その他の応用技術
- 分析 (超臨界流体クロマトグラフィー)
- エネルギー媒体への利用 (ヒートポンプ,発電)
- 殺菌
- 殺菌剤の木材への含浸
- 超臨界二酸化炭素を利用した技術の現状と今後の展望
- おわりに