2013年春に以下のテーマで行ったセミナーに、新しい実験結果やレポートを追加した、いわばパワーアップ版のセミナーです。
クリーンルーム技術は半導体産業で培われ、その後、日本の多くの企業で採用されて、品質の向上や生産性の向上に役立ってきました。しかし、近年、クリーンルーム技術そのものを見直そうという動きが拡がっています。実際の現場では、半導体で問題となる微粒子ではなく、不良の原因となるのは目には見えないがもう少し大きい粗大粒子だからです。したがって、粗大粒子の特徴をよく学び、対策に取り入れなければ、クリーンルームを設置しても今一つ効果が出ないこともあります。しかし、一般的なクリーンルーム本は相変わらず、半導体をベースに書かれていますから実践的とは言えません。
本講では、現場で役立つ粗大粒子の知識とその対策技術について、初心者でもわかるように解説します。見て分かる多くの実験ムービーを使用し、講義の終わりに簡単な演習を用意しています。
- クリーン化の基本 ~粒子・気流について~
- クリーンルーム技術とニーズ
- クリーンルームの定義と規格
- クリーンルームの設計思想
- 対象となる粒子の大きさと挙動について
- 気流について
- ゴミはどこから来るのか?
- 粗大粒子対策が重要
- 粒子の見える化
- クリーンルームライトの活用
- 表面清浄度とは?
- 表面清浄度の管理ツール
- 異物の付着と除塵について ~大切な製品に異物を付着させないために~
- 付着のメカニズム
- 作業員からの発塵
- クリーンルーム内の発塵
- 付着持込み対策
- 除塵について
- 再付着の問題
- クリーンルームの4原則
- 付着させない技術
- 静電気対策について
- 間違いだらけのクリーンルームにおける静電気対策
- ESD対策を選べばよいのか? ESA対策を選べばよいのか?
- 加湿と静電気対策
- イオナイザーの適切な使い方
- 除塵と静電気による再付着
- クリーン化機器について
- エアシャワーの効果 (髪の毛・繊維くず・ポリアミド系異物・パーティクル)
- エアシャワーで落としたゴミはどこへ行く
- エアシャワーと静電気吸着
- クリーンルームの清浄化メカニズム (換気回数について)
- 拡散板の効果
- 局所クリーン化
- 作業員からの発塵・対策
- クリーンルームの6Sとは?
- クリーンウエア
- 清掃用具と評価について
- クリーン化文化を作ろう (習慣づけ)
- 演習問題
- まとめ