懸濁重合法により付加価値の高いポリマー粒子および各種複合粒子が調製され、多くの分野で応用されている。懸濁重合法は確立された操作方法であるが、複合粒子調製においては、粒径制御やスケールアップなどの解決すべき基礎的な課題が存在している。
そこで、本セミナーにおいては、懸濁重合操作における基礎的事項として、粒径制御およびスケールアップについて解説するとともに、複合粒子調製への応用に関する最近の実施例についても解説する。
- 懸濁重合の基礎
- 重合反応系のモデル図
- 重合反応速度式
- 分散安定剤種
- 高分子安定剤種
- 高分子安定剤の安定化機構
- 固体微粉末種
- 固体粉末安定剤の安定化機構
- 粒径制御の考え方
- 液液分散系の調製法
- 攪拌操作による調製
- 特殊な装置による調製
- 固体膜乳化法
- マイクロチャネル法
- その他 (高圧ホモジナイザー、振動ノズル法等)
- 反応槽内における液滴の分散挙動
- 槽内循環挙動
- 液滴の合一と分裂挙動
- 液滴の合一速度式と分裂速度式
- 合一と分裂の操作条件への依存性
- ハード的制御 (反応装置による粒径制御)
- 攪拌速度による制御
- 攪拌翼設置法による制御
- 循環挙動に着目した制御
- 反応槽の形状による制御
- ソフト的制御 (安定剤の添加法)
- 平均粒径と操作条件との相関式
- 文献における実験式
- 分裂支配下の液液分散系
- 合一支配下の液液分散系
- 高ホールドアップ下の液液分散系
- 分裂支配下における液滴と操作条件との理論式
- 界面張力支配下
- 粘性力支配下
- 界面張力と粘性力の合力支配下
- 狭窄間における生成液滴と操作条件との相関式
- 界面張力支配下
- 粘性力支配下
- 界面張力と粘性力の合力支配下
- 懸濁重合の実施例
- スチレンの懸濁重合における粒径制御
- スチレンの懸濁重合における固体粉末の安定化効果
- ループ型反応器によるスチレンの懸濁重合
- スチレンの懸濁重合における気泡巻込みの影響
- 懸濁重合の複合粒子調製への応用
- 潜熱蓄熱剤含有複合粒子の調製
- マイクロカプセル型トナーの調製
- 固体粉末被覆型複合粒子
- 水溶液含有複合粒子調製
- 多孔性ポリマー粒子調製
- 逆相懸濁重合によるパターン化された銀粒子被覆粒子の調製
- その他 (文献紹介)