≪第1部≫ ヒトと動物における「かゆみ」の評価方法と「かゆみの動物モデル」
(2013年12月13日 12:30~14:30)
アトピー性皮膚炎などの「かゆみ」に有効な鎮痒薬を開発には,「かゆみ」の性質を理解し,動物実験と臨床試験において,自覚的感覚である「かゆみ」を正しく評価することが重要である。
本セミナーでは,先ず,「かゆみ」の性質を概説し,ヒトと動物における「かゆみ」評価法とその留意点について解説する。
また,前臨床における鎮痒薬の薬効評価に有用と思われる鎮痒薬の「かゆみの動物モデル」についても紹介する。
- かゆみの性質と特徴
- かゆみは生体防御感覚
- かゆみと痛みの類似性相違点
- 鎮痒薬と鎮痛薬
- ヒトにおけるかゆみ評価方法
- 言語
- 視覚化尺visual analog scale
- 掻き動作
- 一次求心神経活動
- 脳内神経活動 (PET, fMRI, EEG)
- 動物におけるかゆみの評価方法
- 掻き動作
- 噛み動作
- 一次求心神経活動
- 脊髄ニューロン活動
- 免疫細胞化学
- そう痒性疾患の動物モデル
- アレルギー性そう痒
- 皮膚乾燥性そう痒
- 内臓疾患に起因するそう痒
- 薬物の副作用によるそう痒
≪第2部≫ 動物皮膚炎評価試験からヒト試験外挿の問題点
(2013年12月13日 14:40~16:30)
皮膚炎モデルの種類とその病態生理機構の概略を解説し、申請資料に必要な項目と要点を述べる。
また、動物モデルの作成法、皮膚炎評価、皮膚傷害評価および掻痒評価法を具体的に説明する。
そして掻痒評価において、ヒトと動物で何が違うのか、何に注意すべきかを考察する。
- 皮膚傷害の病態生理
- 「痒みの定義」の問題点
- 掻破行動と皮膚炎の関係
- 掻痒誘発因子
- 掻痒抑制因子
- 掻痒の調節機構
- 皮膚炎モデルの作成
- 薬物誘発皮膚炎モデル
- 自然発症皮膚炎モデル
- 皮膚傷害の客観的評価法
- 経皮水分蒸散量
- 掻痒評価
- 皮膚炎スコア
- 自然発症皮膚炎はアレルギー疾患か?
- ダニ感染との関係
- ダニ抗原感作の影響
- IL-31の関与
- 免疫細胞の関与
- 臨床試験における留意点
- ヒトと動物で何が違うか?