巨大ハリケーンや竜巻、猛暑など、温室効果ガスによる地球温暖化の影響が懸念されてきました。また、東日本大震災以降、使用エネルギーをいかに削減するかについての意識も高まっている状況にあります。このような状況の中で、エネルギー消費に大きくかかわっている産業用モータの効率向上が世界的に広がりを見せ、測定方法、基準値の統一、効率規制の導入などが進められています。我が国では、可変速駆動など省エネルギーでは先行してきましたが、産業用モータの効率規制についても、省エネ法特定機器 (トップランナーモータ) に指定、国際的な流れと同調することになりました。
本講座では、対象となる産業用モータとは何か、規制の内容、高効率モータを活用するうえでの注意点などについて、紹介します。
- トップランナーモータと法規制
- モータ (電動機) について :対象となるモータ
- 高効率化が求められる背景
- 温暖化ガス排出量とモータの関係、
- トップランナ-モータ規制による温暖化ガス排出削減のポテンシャル
- 高効率モータの動向:世界の規制レベルと対象範囲
- 省エネ法改正の経緯と内容
- 省エネ法トップランナー制度とは
- 規制対象となる三相誘導電動機とは
- 対象外となる三相誘導電動機について
- 目標年度と目標設定のための区分
- エネルギー消費効率及び測定方法
- 表示事項等
- 省エネルギーに向けた提言
- 高効率モータ採用のおける注意点と効果
- 海外対応での注意点
- MEPSとトップランナーの効率基準値の違い
- 高効率モータ導入の効果と採用時の注意点
- トップランナ-モータに関するFAQの紹介
- JIS C 4213の制定動向について
- モータに関する国内外の標準化動向
- JIS C 4213の制定動向と主な内容
- 産業用モータの高効率化により、変更されるJIS規格の体系について
- 省エネ関連JIS C 9901改正動向など