素材技術・成形技術から見るCFRP/CFRTPの高性能化と成形速度向上要素技術

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プログラム

第1部 量産EVに学ぶ CFRPへの要求特性と課題展望

(2013年12月16日 10:00〜11:00)

 自動車から排出される二酸化炭素削減技術の一つとして注目される電気自動車にとり、軽量化は従来型自動車以上に重要である。 この軽量化のために電気自動車専用の車体を設計、その構造部材にCFRPを採用、生産工程から専用に開発した。車両の概要、CFRPの採用へのロードマップおよび生産プロセスを紹介する。

  1. 次世代自動車への課題
    1. さまざまな規制とグローバルな自動車台数の増加
    2. 背反する要求への対応が求められている
  2. CO2削減のための技術
    1. パワートレイン改良によるCO2削減
    2. 総合的なCO2削減
    3. 軽量化によるCO2削減
  3. 電気自動車の役割と課題
    1. BMWにおける電気自動車の開発
    2. 電気自動車の現状と問題点 (航続距離と電池のサイズや重量)
  4. 自動車用材料の転換研究
    1. BMWにおける材料開発の取り組み
    2. BMWにおける材料開発事例
  5. BMWの車体へのCFRP採用の取り組み
    1. CFRP採用へのロードマップ
    2. 量産型電気自動車へのCFRP適用設計
    3. 量産型電気自動車へのCFRP製造プロセス開発

第2部 CFRP/CFRTPの高強度化に向けた、材料及び複合化技術

(2013年12月16日 11:10〜12:40)

 炭素繊維は、低密度 (1.8g/cm3) でありながら、高強度・高剛性を有する機械的性能に優れた材料と認知されているが、典型的な脆性材料であり、繊維単独では機械的特性を発現させることは出来ず、延性材料である樹脂材料と複合化して用いられるのが一般的である。そのため、樹脂との複合化で最大の性能が発現するように、炭素繊維は各種表面処理が施されている。  本講演では、炭素繊維の機械的性質を中心に各種性能と、樹脂との複合化のために炭素繊維に付与されている表面処理技術、さらに複合材料としての性能発現について熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂それぞれについて紹介する。

  1. 炭素繊維について
    1. 炭素繊維の特徴
    2. PAN系炭素繊維の強度
    3. PAN系炭素繊維の構造と各種特性
  2. 表面処理について
    1. PAN系炭素繊維の表面
    2. 表面酸化処理技術
    3. サイジング処理について
  3. 炭素繊維複合材料の界面特性と機械的性能発現について
    1. 熱硬化性樹脂系
      • 樹脂含浸性
      • 界面接着性とコンポジットの機械的性能発現
    2. 熱可塑性樹脂系
      • 界面接着性とコンポジットの機械的性能発現

第3部 連続繊維強化熱可塑性樹脂複合材料の成形性改良に向けた中間材料及び成形技術

(2013年12月16日 13:30〜14:30)

連続繊維強化熱可塑性樹脂複合材料の成形における問題点を挙げ、成形性の向上のために開発された繊維状中間材料について、最近の開発状況も踏まえて概説する。またこれらの中間材料を用いた、連続繊維強化熱可塑性樹脂複合材料のハイサイクル成形技術について 述べる。
  1. はじめに
    1. 連続繊維強化複合材料の研究開発動向
    2. 連続繊維強化熱可塑性樹脂複合材料成形の問題点
  2. 連続繊維強化熱可塑性複合材料成形のための中間材料
    1. 含浸における基礎事項
    2. 様々な中間材料の長所と短所
    3. 混繊技術を用いた繊維状中間材料の開発
    4. 組物技術を用いた繊維状中間材料の開発
    5. Powder Impregnated Fabricの開発
  3. 連続繊維強化熱可塑性樹脂複合材料の界面特性と含浸特性の協調関係
    1. サイジング剤の影響
    2. マレイン酸変性の影響
    3. 界面特性と含浸特性の両立 (繊維の表面処理)
    4. 界面特性と含浸特性の両立 (In-situ樹脂ハイブリッド)
  4. 連続繊維強化熱可塑性複合材料のハイサイクル成形技術
    1. 電磁誘導加熱システム
    2. 引抜成形システム

第4部 CFRP部材の量産を可能にするPCM (Prepreg Compression Molding) 法の特長と適用例

(2013年12月16日 14:45〜15:45)

近年、環境負荷低減のための自動車の軽量化に炭素繊維複合材料 (CFRP) は非常に有効な材料であるが、量産車部材に適用するためのハイサイクル成形法及びその成形材料の開発が不可欠である。速硬化プリプレグのプレス成形であるPCM法はハイサイクル成形法として非常に有用なプロセスである。開発した技術とその適用例を紹介する。

  1. 炭素繊維市場
    1. 炭素繊維市場の近年の動向と今後の展開
    2. 自動車CFRP用途の今後の展開
  2. 自動車CFRP量産プロセスの開発状況
  3. PCM (Prepreg Compression Molding) 法
    1. PCM法の特長
    2. PCM法プロセス概要
    3. PCM用中間基材;プレス成形用速硬化プリプレグ
    4. プリフォームプロセス
    5. プレス成形プロセス
    6. SMC (Sheet Molding Compound) とのハイブリッド成形
    7. 粒子コアPCM法による中空構造の成形
    8. 外板部材への適用
    9. 構造部材への適用
  4. まとめと今後の展望

第5部 直接射出成形法による炭素繊維高強度製品製造技術

(2013年12月16日 16:00〜17:00)

 炭素繊維強化樹脂 (CFRP) は軽量かつ高強度・高剛性であり、金属の代替に用いることで部品の軽量化を実現できる手段として期待されている。  弊社では、各工法の中でも最も生産性のよい射出成形によるCFRP高強度製品を生産する技術として、オンラインブレンド射出成形機を開発し、更に熱可塑性プリプレグのプレス成形と組み合わせたハイブリッド成形に取り組んでいる。それらCFRPに関する成形技術について紹介する。

  1. 概要
    1. プラスチック製品に関する軽量化技術動向
    2. CFRPの種類
  2. 繊維樹脂射出成形
    1. 長繊維ペレットでの射出成形
    2. 成形事例
  3. オンラインブレンド射出成形機
    1. 構造と特徴
    2. 成形事例
    3. 熱可塑性プリプレグを用いたハイブリッド成形への展開
    4. 成形事例

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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