太陽光発電売電事業の契約実務と法的リスクの留意点

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2013年9月中旬に経済産業省から再生可能エネルギーの固定買取制度の設備認定取得者 (400kw超) に対して一斉に「報告書の徴収」が送付された。「認定設備の中には、着工が遅れており、2012年度の調達価格 (42円/kWh) を維持するのに相応しいかどうかを改めて検証する必要のあるケースが生じております。」という書き出しは、調達価格42円の枠取りをして、着工をわざと先延ばしし、建設工事代金が下がるのを待っている事業者に対する経済産業省の憤りと、一般消費者が支払う賦課金をもってそのような事業者に棚ぼた的利益を与えることは許さないという強い決意が見て取れる。
いよいよ経済産業省はそのような不届きな事業者に対して、早期に工事に着工するか、当該設備認定を実際に発電所を建設できる資金を有する者に譲渡するか、廃止届を出すかの選択を迫るものである。経済産業省の報告書徴収に背中を押されて太陽光発電所のM&Aが活発化することが予想される。  本講義では経済産業省の報告書への対応について説明した後、再生可能エネルギーの全量買取制度の最新の話題を解説し、太陽光発電所のM&Aの注意点について言及する。さらに具体的にプロジェクトを遂行するためには、土地賃貸借契約、売電契約、建設契約 (EPC) 、運営契約 (O&M) 、パネルの調達契約と性能保証、保険契約、プロジェクトファイナンスの融資契約・担保契約などさまざまな契約書を作成・交渉しプロジェクトを組成していく必要がある。また、電力会社との工事負担金の交渉も不可欠である。
また、小規模な案件では、不動産ファイナンスの考えを応用した匿名組合を利用するTK-GKストラクチャー なども検討する必要がある。太陽光発電の屋根貸しモデルなど新しい形態に対応した契約の作成も必要となる。
さらに最近太陽光パネルの反射光をめぐる東京高等裁判所の判決が出た。損害賠償を認めた横浜地方裁判所とまったく正反対の結論で裁判所もまだ方向性を決めかねているように思われる。

  1. 全量買取法案をめぐる最近の動き
    1. 経済産業省の報告書徴収
    2. 電力会社との交渉方法 工事負担金
    3. 東京高等裁判所の屋根の反射光をめぐる判決
    4. パブリックコメントに対する回答 (「考え」) の重要ポイント
  2. 太陽光発電事業のM&Aの注意点
    1. 再エネ法の許認可と売電契約
    2. 土地のデューディリジェンス
    3. パネルの交換の問題
  3. 特定契約 (電力受給契約) の内容
    1. 各電力会社の要綱との関係
    2. 受給開始日の記載
    3. 受給開始遅延の逸失利益
    4. 買取代金の変更 (3条8項)
    5. 出力抑制と損害の補償
    6. 電力安定供給・電力品質
    7. 契約解除と逸失利益
    8. 担保権の設定
    9. 法令変更
    10. 倒産申立権放棄、責任財産限定
  4. 各種契約
    1. 土地賃貸借契約
    2. 建設契約 (EPC)
    3. 運営契約 (O&M)
    4. パネルの供給契約と性能保証
    5. 保険契約
    6. 屋根貸し契約
  5. 匿名組合ストラクチャー
  6. 質疑応答

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クラブハウス会議室 赤坂
107-0052 東京都 港区 赤坂2-5-1
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