第1部 エレクトロクロミズムのメカニズムと材料・デバイスの開発動向
(2013年12月18日 13:00〜14:40)
震災以降の電力使用量削減の方向性も含め,近年,省エネルギー技術に大きな関心が集まっている。エレクトロクロミズムと呼ばれる可逆的な電気化学発消色挙動は,省エネルギー性が期待される紙と電子媒体の長所を兼ね備えた表示素子 (カラー電子ペーパー) や,エネルギーの出入りを制御できる調光窓に応用できる技術として近年その価値が再燃しつつある。
本講座は、エレクトロクロミズムの基本原理である電気化学 (電子移動・イオン伝導や材料) の“基礎”から、カラー電子ペーパーや調光窓への“応用”に至るまで、特に材料面とデバイス面を中心に、系統的にわかりやすく理解するための講座です。
- 省エネルギー型技術における電気化学 (電子ペーパーを中心に)
- 人間環境を取り巻く電子情報機器技術
- 電子ペーパー技術
- 電極反応と表示素子
- 電極反応
- 電極反応を利用した表示素子
- エレクトロクロミズムの現況
- エレクトロクロミズムの特徴
- エレクトロクロミック材料と応用
- 有機エレクトロクロミック材料とカラー化
- 構成材料の検討
- 積層型カラー表示素子
- フレキシブル電子ペーパーへの材料設計
- 高分子イオン伝導体とイオン伝導
- ゲル電解質とフレキシブルエレクトロクロミック素子
- 電子ペーパーとしての展開
- エレクトロデポジション (電解析出) と調光応用
- エレクトロクロミズムとしてのエレクトロデポジション
- 調光技術としての応用
- 反射/発光型デュアルモード表示
- 安価簡便技術な電気化学発光と交流駆動
- 電気化学デュアルモード表示素子
第2部 ガスクロミズムの原理と応用展開 ~調光ミラーデバイスへの開発 ~ (仮)
(2013年12月18日 14:50〜16:30)
エレクトロクロミック材料に比べて薄膜の構造が簡単で、大型ガラス等への応用に適していることから、酸化タングステン薄膜を用いたガスクロミック調光ガラスの開発が、20年程前からドイツで開発が行われきたが、まだ実用化には至っていない。最近、調光材料として調光ミラー薄膜を用いた、新しいガスクロミック調光シートが日本で開発され、注目を集めている。従来のガスクロミック調光ガラスの原理や、開発の歴史、また、新しいガスクロミック方式の原理や開発動向について詳しく紹介する。
- 酸化タングステン薄膜を用いたガスクロミック調光ガラス
- ガスクロミック調光ガラスの構造
- ガスクロミック調光ガラスの調光メカニズム
- 調光ミラー薄膜を用いたガスクロミック調光ガラス
- 調光ミラー薄膜とは
- 調光ミラー薄膜のスイッチング特性
- 調光ミラー薄膜の光学特性
- 調光ミラー薄膜の耐久性
- ガスクロミック調光ミラーガラスの省エネルギー性能
- 新方式のガスクロミック調光シート
- 新方式のガスクロミック調光シートの構造
- 新方式のガスクロミック調光シートの特徴
- 実用化への課題