第1部:『3極薬局方の違いをふまえた包装材料の品質基準と試験法・規格』
(2013年11月18日 10:30〜12:15)
日欧米の薬局方において、包装材料の品質基準と試験法・規格は永年の文化の違いもあり幾多の相違点があるのが現状である。特に日本の場合、プラスチックに関する具体的な規格は水性注射剤容器のみであり、欧米と比較して大きな違いが見られる。国際調和会議における3極の整合化も容器包装は殆ど未着手である。更に日本では、原薬等登録原簿 (マスターファイル) 制度も容器包装に関しては未実施状態である。企業としては、これらの現状を充分知った上で必要な試験を選択・実施し、国内外の購入者への適切な品質保証が必要である。これらの3極薬局方の最新動向に加え、包装材料に含まれる化学物質と包装への影響、企業としてのリスク管理の進め方に関し紹介する。
- 包装を取り巻く環境
- 医薬品の包装材料の概要
- プラスチック、ゴムとガラス、包装材料の使用割合 (食品包装)
- 医薬品規制の国際調和会議 (ICH) の最新動向
- 日本薬局方 (JP) の試験法と規格
- 容器・包装の規制と参考情報
- プラスチック・ゴム・ガラス
- 米国薬局方 (USP) の試験法と規格
- 欧州薬局方 (EP) の試験法と規格
- 3極薬局方の最新動向と重要相違点・留意点
- 原薬等登録原簿 (マスターファイル) 制度の現状
- 医薬品包装材料のまとめ
- 包装材料に含まれる化学物質と企業におけるリスク管理
- まとめー企業としての対応―
第2部:『医薬品包装・包装材料における3極GMP要件と当局の包装工程でのGMP実地調査事例』
(2013年11月18日 13:00〜14:45)
原薬、製剤の製造に比較して包装工程に関しては3極GMPには大きな差異は認められない。しかしながら細かい点では相違が見られる。また包装工程は製造のなかでは最終の工程であり、表示等の不備が許されない。 企業でGMP管理をしてきた経験と当局で国内・海外製造所のGMP実地調査 (査察) を行った経験から、今後如何にして包装材料の管理及び包装工程等を維持・向上すべきかの留意点について事例を取り上げて解説する。
- 強調したい点
- 日欧等の規制要件とガイドライン
- J-GMPとPIC/S GMP、ICH9・10 の相互関係
- 日米欧3極の包装に関するGMP要件
- 日本のGMP省令等
- cGMP
- PIC/S GMP
- 包装に関する3極GMPの相違点
- 日本当局PMDAのGMP実地調査 (包装工程中心) の指摘事例とその対応
- PIC/S当局及び加盟国によるGMP査察のポイント
- 企業 (製造業者) の包装材料及び包装工程における今後の対応と留意点
- 日本当局PMDAのGMPへの取り組み (最新情報も含む)
- 日本GMP施行通知改定について
- 原材料 (包装材料含む) メーカーの管理
- 参考品 (原薬、製剤) の保管 など
第3部:『海外における表示規制・包装規格と3局の差異』
(2013年11月18日 14:55〜16:40)
医療用医薬品の容器包装については、3極の法規制等の相違が様々に影響している。法規制等の相違を考慮しない安易な導入は、却って「投薬過誤」の原因となる場合がある。3極の状況の相違と容器包装への影響、導入にあたっての留意点を紹介する。
日米欧の医薬品包装に与える影響を以下の点から紹介する
- 患者への与薬方法の3極の相違と容器包装への影響
- Counterfeitの現状と容器包装への影響
- E-pedigreeの概要と今後の展望
- Tamper proof (異物混入対策) とCRSF Package (Child Resistance Senior Friendly Package) の
概要と本邦への適応の問題点
- 服薬順守改善の試み
- その他