本セミナーは、機械設計においてのヒューマンエラー防止策について、講師の体験と事例を交えて解説致します。
昔、ジャンボ旅客機が墜落し、多数の乗員・乗客が犠牲になるという痛ましい事故がありました。原因はそれ以前、着陸時の尻もち事故で破損したときの修理図面にミスがあって修理部が疲労破壊したためでした。
それは勘違いによる単純ミスが検図を素通りしたのですが、うっかりミスが企業の浮沈にかかわるリスクに直結します。大事故に至らなくても企業が製品をリコールする例は後を絶ちませんし、いつPL訴訟に発展するか分かりません。
このような設計ミスの原因はうっかりミスと判断ミスの二つしかないのですが、設計者を検図指導する人員の余裕がなく、検図すら十分にできないのが大方の企業の実態です。そのため設計ミスが絶えず、その対応にさらに工数が不足するという悪循環に陥りがちです。
コストの8割を決定するといわれる設計で、手直し・再製作などコストアップにつながる設計ミスは許されないことです。まして納入先での事故や操業停止を招く重大な設計不良は製造業の存亡にかかわる問題といえます。
設計で品質を作りこむには図面ができてからの検図では手遅れで、構想段階から担当者と指導者が対話し、ステップごとに問題をつぶしていく必要があります。
本セミナーではポカミスをいかにつぶすか、無知による判断ミスをいかに防止するかを講師の体験と事例を交えて解説します。設計ミス低減を心がける技術者や新人設計者の聴講をお勧めします。