本セミナーでは、水系・パウダー系のスキンケア・メークアップ化粧品において、化粧品の使用感・官能評価の考え方、評価のポイントなど基礎から、豊富な事例を交えて解説いたします。
化粧品には、「効果・効能」と共に、「使う心地良さ」が求められる。ロングセラー商品は、この「心地良さ」を持っている。これは、官能評価によってのみ確認できる。どのような使用感が、人を「心地良い」と感じさせ、「使いたい」と思わせるのかを常に調査し、研究開発に生かすことが重要である。
品質管理においては、より微妙な専門的な判定が求められ、許容される使用感の基準をどのように設定するかが難しい課題となっている一方、長期実使用での官能評価は、クレーム対応への重要な情報をもたらす。
本セミナーでは、事前に市販の化粧品を実使用評価し、その評価結果を確認、官能評価基準を共有していただきながら、スキンケア化粧品の基本的官能評価実習を行なう。次に、スキンケアから、ベースメイク、メイクアップ化粧品等の評価、解析事例を述べ、さらに、1999年12月より掲載中の実験VoCE (講談社) を通した「官能評価の見える化」の試みと、実験VoCEから見た10年余りの化粧品の進化を見ていただく。
消費者が求める使用感触を意識しながら、化粧品開発、品質管理の現場で生かせる官能評価を学んでいただき、業務の一助となるよう努めたい。