第1部「血液や組織と接触する医用材料開発・実用化にむけた性能・生体適合性評価の基礎と承認申請に必要な具体的データ」
(2013年10月29日 10:30〜13:00)
本講演では、現在医用材料として実用化されている最新の生体適合性材料を紹介し、それら材料の基礎的な性能評価法について述べる。また開発した医用材料を用いた医療機器を製造販売承認申請するに際して、必要な記載項目、品目仕様の設定並びに添付資料 (添付資料概要等) について実例をベースに詳細に述べる。
- 血液や体液に接触する医用材料の進歩と役割
- 医用材料の開発の歴史、経緯
- 医用材料にもとめられる性能の変遷
- 性能・生体適合性とは?
- 生体適合性材料の基本性能
- 抗血栓性
- 血液適合性
- その他、医用材料 (医療機器) に必要とされる性能 (実例)
- 生体適合性を付与させるための材料設計
- 生理活性物質等の表面固定化・改質技術
- 合成系材料の分子設計
- 抗血栓性のin vitro性能評価
- 動物実験による抗血栓性のin vivo性能評価
- 安全性と実用化 (製品応用) 技術
- 安全性についての考え方
- 実用化に必要な各種安全性試験
- 薬事法で求められる技術的要件
- 品目仕様、規格値の設定と根拠
- 化学的物理学的要件
- 生物学的安全性
- 生体適合性材料の薬事法上の位置づけ
- 生物由来材料
- ウイルスバリデーション
- 設計管理/QMSとの関連性
- 承認申請に必要な記載事項、データ類
- 生体適合性材料の記載が必要な箇所
- 設計管理と品目仕様の設定
- 生体適合性材料に関する昨今の話題
第2部「血液や組織液と接触する医用材料や医療機器の生物学的安全性評価の基礎」
(2013年10月29日 13:50〜16:30)
血液や組織液と接する医療機器の生物学的安全性試験は多岐にわたり、承認申請においても厳しいグレードの一つになります。その医用材料や素材についても、開発段階から安全性について考えておく必要があります。改訂から1年半が経過した生物学的安全性に関する新ガイダンス (2012年3月1日通知) について、試験方法の概略も含めて解説し、旧ガイドラインおよび国外のガイドラインとの比較も随時行います。
- 医療機器の生物学的安全性評価の基本的考え方 (薬食機発0301第20号別紙)
- 医療機器の生物学的安全性試験法ガイダンス (薬食機発0301第20号別添)
- 生物学的安全性試験の概要 (新旧ガイドラインの特徴の比較を含む)
- 細胞毒性試験、感作性試験 (GPMT、A & P、LLNA) 、
- 遺伝毒性試験 (復帰突然変異試験、染色体異常試験など) 、
- 埋植試験 (筋肉内、皮下、骨内など) 、
- 刺激性試験 (皮内反応、皮膚刺激性、眼刺激など) 、
- 全身毒性試験 (急性、亜急性、亜慢性、慢性) 、
- 発熱性物質試験 (発熱性物質、エンドトキシン) 、
- 血液適合性試験 (血栓形成、血液凝固、血小板、血液学的項目、補体系) 、
- 抽出率関連試験
- 試験の実施およびその評価における留意点
- 関連するISO基準 (ISO 10993シリーズ) やASTM等と新ガイダンスとの比較