医薬品の製造において衛生環境及びハザード等の面から微生物の汚染原因を迅速に究明することが微生物管理上重要である。 しかし、設定されている微生物試験法は、培養方法が基本となっており、試験操作が煩雑の上、培養日数に長時間を要し、製品出荷の大きなネックとなっている。
近年、遺伝子解析機器やデータベースが進歩し、微生物の迅速検出技術の適用が一般化し、製品の生菌数のみならず、特定微生物の同定法も遺伝子解析法による迅速測定操作が簡易にできるようキット化されている。
本セミナーでは、注目すべき微生物の迅速測定法に焦点を当てわかり易く説明する。
- 微生物迅速定量法の導入に際して
- 生菌とは何か、無菌製剤の評価とは何かを知る
- 微生物試験に関する三極比較
- 損傷細菌 (Viable but not-culturable cell) の意義
- 微生物試験の簡便化、迅速化、自動化の現状
- 微生物試験検出法の分類
- 微生物の生死判別技術による細菌数の迅速測定
- 培養用による微生物迅速測定
- ① 細胞成長顕微解析法
- ② マイクロコロニー法 (以下MC法)
- ③ FDA,MHRAより承認を受けた細菌数迅速測定
- 非培養による細菌数迅速測定法
- ① 蛍光染色法による細菌数迅速測定 (CFDA-DAPI 二重染色法等)
- 特定微生物の迅速測定法
- 蛍光抗体法
- 細胞内遺伝子増殖法 (JP16 収載法)
- 定量的PCR法
- MC-FISH 法
- 環境検出菌の迅速測定並びに同定
- 非培養法に基づいた微生物検出法
- 特定微生物検出法の簡便、迅速
- 微生物同定法の簡便、迅速
- 生菌分離操作としての前処理方法
- 微生物迅速測定法の今後の動向