本セミナーでは、回転機器の基礎から解説し、回転軸振動問題に対処するための実践的なノウハウを詳解いたします。
ロータダイナミクス「回転機械の振動」は、不釣合い遠心力、軸受作用、翼振動など多くの要因を含み、通常の静止構造物振動とは様相を異にする面が多々あります。
これらを系統的に理解する試みとして、「正・続 回転機械の振動」が出版されました。これを機に、ロータ振動の考え方や技術ポイントを著者が自ら解説するセミナーを企画しました。
実務に役立つように、各種の実際的振動事例を紹介し、実践的な知識を教授します。回転機の開発・設計者、加えて現場で運転やメインテナンスに従事する方々を対象としています。また、ロータ振動の知見を新たに吸収する人、今までの経験的知識を体系的に再構成する人などにも好適です。また、ロータ振動問題のPCシミュレーション (HIL=Hardware In the Loop) を行い、実際の振動波形を計測観察し、FFT分析しながら振動診断の知見を養います。
(2013年10月21日 10:00~12:00)
ロータ特有のジャイロ効果や軸受動特性を考慮した共振、バランシング、安定性を解説、また、翼振動も含め、回転機械の振動に関する系統的な通論です。
(2013年10月21日 12:45~14:45)
すべり軸受油膜の動特性 (ばね作用、ダンパ作用) を解説し、すべり軸受で支えたロータの不釣合い振動や安定性に与える油膜の影響について述べ、制振・防振設計の方法を紹介します。
(2013年10月21日 15:00~17:00)
ロータ振動の基本的な事項について、座学で学ぶいろいろな異常現象を実際の波形を観察して理解を深める。ロータ異常振動の発生には、HIL (Hardware In the Loop、PC上のシミュレーンで現象を再現する方法) 技術を用いる。振動波形取り込み・解析・診断には、専用の振動診断器Kenjin (新川電機製) を予定しています。
(2013年10月22日 9:30~12:30)
実機振動問題の事例がv_BASE (データベース) に収録されています。この中の数例を抽出し、共振や自励振動に関する実機トラブル対策法を解説します。
(2013年10月22日 13:15~15:15)
実機ロータ振動問題に対処することを念頭に、バランス、共振感度低減、軸受安定化などの振動低減化のための実務者向け基礎応用知識を伝授します。
(2013年10月22日 15:30~16:30)
振動対策の現場で重宝するFFTなどの各種振動信号処理方法を解説します。また、それを踏まえて、日本機械学会認証試験制度の紹介、および振動診断士の認証試験を体験します。