層状化合物にはインターカレーションという特異な性質を示すものが多く、その性質がエネルギー材料としての電池などに使われている。
ここでは層状化合物が様々なイオンをインターカレートする理由を、基本的な無機化学などの知識だけで理解できるようにお話しする。また、その化合物が電池の電極に使われている例を示し、新しい二次電池の可能性についても考えたい。
- エネルギー材料に使われる層状化合物
- グラファイト
- 低結晶性カーボン
- 層状構造を有するカーボンアロイ
- 層状金属酸化物
- インターカレーションが起こる理由
- インターカレーションとは?
- 層状化合物の電子構造がインターカレーションの起こりやすさを左右する。
- 電子構造とは?
- 無機化学の基礎 (ボルン・ハーバーサイクル) が役に立った!
- エネルギー材料としての電池
- 電池の種類
- 何が電池の起電力を決めるのか?
- 層状化合物を電池の電極に使う理由
- インターカレーションとリチウムイオン二次電池
- インサーションとナトリウムイオン二次電池
- 新しい二次電池の可能性
- 二価イオンのインターカレーションを利用した二次電池、など
- まとめ