本セミナーでは、さまざまな加工技術に応用できる強力超音波について、ホーンの設計や、応用事例を交えて詳しく解説致します。
「強力超音波」は固体の共振を利用した大振幅高周波振動のことです。その効果として摩擦の軽減、短時間での加工などがよく知られており、プラスチック溶着や金属加工、化学反応の促進など生産工程ではすでに広く使われています。特にプラスチック溶着は短時間、省電力、溶剤不要という環境負荷の小さい加工法として広く知られていますが、さらに、異種材料間の接合が可能、接合界面の仕上がりが良好などの特長を合わせもつため、多くの分野で利用される理由となっています。 一方、強力超音波振動系自体については、周波数や振動モードの選定、振動系の設計などは超音波機器メーカーが主導的立場にあり、応用分野の拡がりを阻害する原因のひとつではないかと推察されます。 そこでここでは、強力超音波振動系の基本的な構成法および使用法の概略を説明します。さらに、現在までに設計・製作してきた各種の振動体について解説します。