多くのプラスチック部品は組成分析が可能であり、原価類推や工程確認も容易です。しかしゴム部品は、まずはメーカー名が思い浮かばず、組成も工程も複雑怪奇であり、素人には理解しにくい側面が多々あります。当然、ゴム部品の利用においてはミスマッチが目立ち、リコールなどの社会的問題まで惹起されているという現実もあります。少なくとも昭和の時代までは、小規模のゴム会社でもそれなりの技術を備えた方がいて、需要家の要求だけでは防げない不具合を、未然に防止する安全弁が機能していました。ですが、現在それを期待すること自体無理です。 本講座では、ゴム部品を使用している全ての分野のユーザーに対し、ゴムとゴム技術の素直な理解と、円滑調達に必要な多面的な情報を過不足なく解説します。更に付加価値を高めるヒントを通じ、ゴム部品を自社の製品力向上の資源として展開されることを目的としています。
「目からウロコの組成物設計シリーズ」でもその講演スタイルに好評を博している講師は、組成物の設計開発者の視点に留まらず、コンサル活動中に寄せられる多々の疑問や質問などから、ユーザー側の視点も理解共感できる希有な存在です。ゴム部品を扱う全ての分野の方に『なるほど、納得!』して頂けましたら幸いです。