高分子の延伸とは、要するに温めて引き伸ばすだけなのですが、実際にはなかなか奥が深く、また製品の物性に大きく影響する重要な工程です。この講演では、延伸条件の考え方と、延伸によって得られる繊維・フィルム等の構造、および構造によって決まる光学物性および力学物性に関して、基礎から解説します。
- 高分子の延伸工程
- 延伸装置と延伸条件
- 延伸工程で加わる力と変形
- 延伸工程で加わる熱
- 延伸の基礎方程式
- 延伸形態
- 超延伸・ネック延伸・流動延伸
- ガラス転移温度 (結晶性) と延伸挙動
- 温延伸と冷延伸
- 延伸による構造制御
- 分子配向の3要素
- 配向形態
- 配向度
- 配向要素
- 延伸による分子配向
- 配向結晶化
- 延伸による物性制御
- 屈折率と複屈折制御
- 光学現象と屈折率
- 屈折率楕円体と光学異方性
- 複屈折の起源
- 誘起複屈折
- 配向複屈折
- 形態複屈折
- Lorentz-Lorenzの式と固有複屈折
- 屈折率 (複屈折) の測定法
- 力学物性制御
- 極限構造と力学物性
- 延伸物の構造と力学物性
- 分子配向とヤング率
- 延伸条件と熱収縮率
- 強度と伸度