固体イオニクスの徹底学習

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本セミナーは、固体イオニクスのセミナーを2テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 94,600円 → 割引受講料 69,800円

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開催予定

プログラム

2013年8月8日「固体イオニクス 基礎編 (入門)」

(2013年8月8日 10:30〜16:30)

茨城大学 大学院理工学研究科 教授 高橋 東之 氏

 最近、リチウム電池や燃料電池という言葉をよく耳にします。一般に、電池は電気化学反応を利用して電圧を作り出しています。  これまで電気化学の対象は電解液と呼ばれる液体が中心でした。これに対して、リチウム電池や燃料電池では固体が中心的な役割を果たしています。なぜ固体なのでしょう。そして、これらを扱う学問分野は何でしょうか?それが固体イオニクスです。  固体イオニクスとは固体中でのイオンとそれに伴う電子の運動に関する科学と応用技術に関する学問で、実際には固体物理、固体化学、電気化学、無機化学、材料工学など多くの分野を含む複合科学です。実用的な見地からきわめて興味深い固体イオニクスも、広範な分野を含むことから一冊の本でまとまって学ぶ機会も多くありません。  この講演では、専門外の方が固体イオニクスの基礎を理解することを目指して、質問に答えながらなるべくわかりやすい講演を行います。

※基礎編に2時間、測定編に1.5時間、応用編に1時間、質疑0.5時間程度の時間配分を予定しています。

【基礎編】
  1. 固体イオニクスとは何か?  ~イオン伝導 電子伝導 電池 参考書 関連学会~
  2. イオン伝導体発見の歴史  ~ファラデー ネルンスト テューバント・ローレンツ~
  3. イオンは固体中をどのように動くの?  ~格子欠陥 不規則構造 不定比性 原子価制御 拡散 ネルンスト・アインシュタインの関係式~
  4. イオン伝導体にはどんな種類があるの?  ~伝導イオン種 相転移 伝導の次元性 結晶構造~
  5. 代表的な固体電解質  ~ヨウ化銀 酸化ジルコニウム ベータアルミナ NASICON イオン伝導ガラス~
【測定編】
  1. イオン伝導体の構造はどうやって決めるの?  ~X線回折 中性子回折 ラジオグラフィ 非弾性散乱~
  2. イオン伝導度はどうやって測るの?  ~直流伝導度 交流伝導度 電極 粒界 輸率 拡散係数~
【応用編】
  1. リチウム電池って何?  ~構造 正極 負極 電解質~
  2. 燃料電池って何?  ~種類 構造 電極 電解質~
  3. その他の応用  ~センサー ポンプ エレクトロクロミズム~

2013年8月9日「固体イオニクス 実践編 (中級)」

第1部 電極-無機固体電解質の界面を考える!

(2013年8月9日 10:30〜12:10)

長崎大学 大学院工学研究科 准教授 山田 博俊 氏

 次世代蓄電デバイスとして期待される全固体型二次電池の実用化には、固体電解質のバルク伝導率の向上だけではなく、粒界や電極界面における内部抵抗の改善が重要である。固体・固体界面における現象とイオン伝導性に与える影響について、具体例をもとに解説する。

  1. 次世代蓄電デバイスと全固体型二次電池
  2. 全固体型二次電池固有の抵抗
    1. 構造的要因
    2. 内因的 (物質的) 要因
  3. 固体電解質の界面構造
    1. 界面反応相の形成
    2. 界面歪み
    3. 空間電荷層
      1. Gouy-Chapmanモデル
      2. Mott-Schottkyモデル
  4. 固体・固体界面の分析
    1. 電気化学的手法
    2. 電子顕微鏡による観察
    3. ナノ複合体を利用した観察
  5. 固体電解質・電極の構造とイオン伝導性
    1. Li2SiO3
    2. Li1.3Al0.3Ti1.7 (PO4) 3
    3. 空間電荷層の厚さ
  6. 固体電解質の粒界抵抗
  7. イオン伝導体のナノサイズ効果
    1. AgI/メゾポーラスアルミナ
    2. AgBr/メゾポーラスアルミナ
    3. LiI/メゾポーラスアルミナ
第2部 無機固体電解質で全固体リチウムイオン電池を作るには?

(2013年8月9日 13:00〜14:40)

(独) 物質・材料研究機構 環境・エネルギー材料部門 副部門長 高田 和典 氏

 低炭素社会の実現に向けた施策の一つとして、ハイブリッド自動車や、プラグインハイブリッド自動車、さらには電気自動車などの低環境負荷次世代自動車の開発が進められている。その鍵となる高性能蓄電池としてはリチウム電池に期待がかけられているが、車載用途のリチウム電池を実現するためにはまだ解決すべき課題がいくつか残されている。  本講演では、その解決法として有望視されている、無機固体電解質を用いたリチウム電池の全固体化について紹介する。

  1. 全固体電池開発の歴史
    1. 全固体電池の特徴
    2. 全固体電池の課題と解決への取り組み
    3. リチウムイオン電池の課題
  2. リチウムイオン電池の全固体化
    1. 全固体化の利点
    2. 全固体化における課題
    3. 正極/硫化物固体電解質界面
    4. ナノイオニクスに基づく高出力界面設計
  3. 高出力界面の構築
    1. 高イオン伝導性緩衝層材料
    2. ナノシート
    3. 自己形成コア―シェル構造
第3部 リチウムイオン導電性固体電解質のイオン伝導度測定法

(2013年8月9日 14:50〜16:30)

リチウムイオン導電性固体電解質のイオン伝導度測定法
名古屋工業大学 物質工学専攻 准教授 中山 将伸 氏

 リチウムイオン電池の全固体化に向けて、固体電解質の開発が求められています。  この固体電解質のイオン導電性を評価するために、多くの場合インピーダンス測定法が利用されていますが、本講座ではインピーダンス法の原理から実際的な測定上の注意点まで紹介する予定です。

  1. 固体電解質材料
    1. 固体電解質材料の特徴
    2. ホッピング理論、ボルツマン統計、アレニウスプロット
  2. インピーダンス測定法
    1. インピーダンス法の原理
    2. インピーダンス測定法の装置構成
    3. インピーダンス測定データ―の解析
  3. 総括

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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